運動変化(その1)

目安時間:約 4分

\(^▽^)/
アロハ~!
しあわせ探検家の晋作です!
ご機嫌いかがですか?



さて、「CAMRの胎動-解題!実用理論辞典」シリーズの続きで、今回は運動変化(その1)です。
まずは、論文を見てみましょう。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆以下引用★☆★☆★☆★☆★☆★☆



運動変化motor behavior change(その1)
 ここでいったん、運動変化に関する私たちの知識を整理しておこうと思う。ヴァンサンがまとめているように、人の運動変化を見る視点は3つある。



 1つは「運動コントロール」という視点で、「運動行動のコントロールはどのようにしてできあがるのか」という疑問を解決しようとする。それは一瞬一瞬に起こる運動変化を研究する。



 2番目のものは運動学習で、「運動行動は訓練や経験を通してどのように獲得されるか」という疑問を解決しようとする。これは時間、日、週、月、年単位で訓練や経験を通して変化する運動行動を研究する。



 3番目のものは、運動発達で「一生を通じて運動行動はどのように、またどうやって変化するか」という疑問を解決しようとする。これは月、年、何十年という単位で起きる運動変化を研究する。



 これら3つの視点には共通する部分も多いが、その違いもまた明確に認識しておく必要がある。たとえば、先に「運動学習(その1)」で述べたように、一時的な運動変化と訓練や経験を通して起こる持続的な運動変化はまるっきり別物の可能性がある。運動学習を促進するつもりで、一時的なパフォーマンスばかりを改善していたのでは情けない。やっと私たちはそのことを認識しつつある。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆引用終わり★☆★☆★☆★☆★☆★☆



ある程度経験を積んだセラピストならば、一時的な運動変化などはいとも簡単に生み出せるということに異論はないでしょう。問題は、その変化が持続するかどうかです。そこはアトラクター・ウェルの深さと、変化の強さ・大きさなどとの兼ね合いになるのですが、そのような仕組みへの理解がないと、一時的な変化だけを延々と続けてしまいかねません。



このシリーズでは、運動コントロールモデルなども概観しながら、運動変化を司る本質への洞察を深めていきたいと思います。



【引用・参考文献】
西尾幸敏:実用理論事典-道具としての理論(その1).上田法治療研究会会報, No.18, p17-29, 1995.
西尾幸敏:実用理論事典-道具としての理論(その2).上田法治療研究会会報, No.19, p1-15, 1995.
西尾幸敏:実用理論事典-道具としての理論(その3).上田法治療研究会会報, Vol.8 No.1, p12-31, 1996.
西尾幸敏:実用理論事典-道具としての理論(その4).上田法治療研究会会報, Vol.8 No.2, p76-94, 1996.
西尾幸敏:実用理論事典-道具としての理論(その5).上田法治療研究会会報, Vol.8 No.2, p120-135, 1996.
西尾幸敏:実用理論事典-道具としての理論(その6 最終回).上田法治療研究会会報, Vol.8 No.3, p120-135, 1996.



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